序章
GURPS.AWについて
テーブルトークRPGとは
テーブルトークRPGとは、簡単に言えば、青年のための「ごっこ遊び」です。プレイヤーが戦士や魔術師といった冒険家になりきって、主催者の描く世界観の中で、冒険の旅をするのです。
テーブルトークRPGは4~6人で遊ぶのがふさわしいと言われています。最低でも、世界観を伝えるゲームの管理人「ゲームマスター」が1人と、冒険家を演じるプレイヤーが数人必要です。プレイヤーの演じる冒険家は、「プレイヤーキャラクター」と呼びます。
一般にゲームマスターはGM、プレイヤーキャラクターはPCと呼びますが、PCは単に人物、誰かと書く場合もあります。
本システムの誕生
GURPS.AWは、私が考案する新しいテーブルトークRPGのシステムです。
そもそもGURPS(ガープス)とは、「包括的で凡庸的なロールプレイングシステム」と訳されます。実際にその命題をクリアするため、現行ルールは魅力的でありながらも、かなり煩雑です。そこで、本ルールはより簡単に作成し直しました。
- キャラクター作成を10ポイントで行えるようにした。
- 能力値を独自の5つ、ST(体力)、DX(器用さ)、AG(敏捷さ)、IN(知性)、WL(意志力)に代えた。
- HP(ヒットポイント)を廃止。まとまったダメージを一度に与えないと敵は倒せない。
- 技能の総数を大幅に減らし、修得難易度も廃止した。技能が無くても何とかなる場合も多い。
- 能動防御の概念を簡易化した。D-EV(よけ)が、現行ルールの移動力を示す。
- 精神的な特徴のルールを全体的に「意志と宿星」のルールへ切り替えた。
- 武器にそれぞれ一長一短を設けた。両手・殴打・射撃の各武器が、より扱い易くなった。
- ルールを再度体系化して、様々な仕組みを選択ルール化できる。それでRPG初心者にとって、より馴染み易くなったと思う。
以上の変更を施し、呼称に私の屋号を加え、GURPS.AWです。
何が面白いのか
本システムは、複数のプレイヤーで物語を共有して作っていく喜びを味わうことと、尊い命を賭す者達の終わりなき戦いに対し何か問いかけを抱くことを、システムの柱として据えています。
ですから、敵を次々と薙ぎ倒していく爽快感はありません。むしろ緻密なルールの中で、知恵を絞って、誰も命を落とさないように考え抜くのが、このゲームの醍醐味です。
また、母体となっている本家GURPSに準じた純粋な戦闘ゲームのような側面がありつつ、GMとPC達とが一体感を持って物語を作れるように、PCの意志と運命をある程度ルールとして縛る仕組み(「意志と宿星」)もあります。
特にその仕組み作りに関しては、現スクエア・エニックス社の「ロマンシング・サガ3」を参考にしていますが、本作は二次創作で、原作とは無関係ですのでご了承ください。
作者について
私は、テーブルトークRPGをやったことがありません。でも、ゲームを作ることは、子供の頃からの密かな夢でした。
私が惹かれるテーブルトークRPGの魅力は、ダイスの力を借りるだけで、全てを想像力で解決していくことです。素晴らしい可能性を秘めている遊びなんだな、と思っています。
想像の力は無限ですからね。
このゲームがいつか誰かの手に渡って楽しんで貰えることを、ただただ希望します。