GURPS.AW
ArtOfWarによって再構成を遂げた新しいGURPS

キャラクター

意志と宿星

このゲームでは、人物の性格(主に嘘をつくか、つかないか)をLaw(秩序)とChaos(混沌)に予め分けておきます。これを「意志」と呼ぶことにします。

また、キャラクター作成は、能力、技能、装備のような設定だけでは完了し得ません。なぜ生まれたのか、何のために生まれたのか、そのために何ができるのか、そのような問いかけこそが、必要な背景設定を導き、人物に心魂を吹き込むのです。そういった人物の背景設定の手助けとして、「宿星」というルールがあります。

意志

Law(秩序) 嘘をつかない。法律や約束を尊守しようとする性格。
Chaos(混沌) 意図的に嘘をつく。法律や約束をかい潜る知恵を持つ性格。

Lawの人物は、意図的に嘘をつく場合にWL判定(-4)に成功しなければなりません。逆に、相手の意図的な嘘を見抜くこともできます。これは騙す側のIN(知性)と、見抜く側のWL(意志力)とで即決勝負(ただし、NPC側はクローズで)します。ただし即決勝負に勝っても、相手の方がIN(知性)が高い場合、GMは真偽の判断ができなかったと告げることができます。PC達のリーダーは、必ずLawを選択してください。

Chaosの人物は、嘘をつくことに対する縛りが無いと同時に、相手の嘘を見抜くこともできません。Chaosを選択する場合、キャラクター作成時のポイントを10点でなく、3d点にすることもできます。この判定は1回だけ振り直しを認めます(目が悪い方に転がっても、元の目には戻せません!)。

宿星

太白 将軍、傭兵、用心棒のような、命を賭す生業の性。ウォーリアロールに対応。
辰星 職人、商人のような、経済社会で自身を練磨する性。フェンサーロールに対応。
歳星 農夫、漁師、樵、羊飼いなど、天地と一体に生きる性。スナイパーロールに対応。
熒惑 学者、芸術家など、真理の探求者の性。ソーサラーロールに対応。
鎮星 王族など、権力の略奪に運命を翻弄される性。ロールを2つ設定できる。

「意志」がLawの人物の多くは、上記に従った生まれであり、そのことに肯定的です。しかし、Chaosの人物はそのことに否定的であるか、そもそも生まれと宿星の設定が元々ずれています。いずれにしても、GMはPCが宿星に導かれるような物語を描きますが、それに従うも抗うも、未来はPC次第です。

宿星を決めておくと、現在のロールと宿星に対応するロールが一致する場合に、技能値を+1します(これを「ロールボーナス」と呼びます)。

「鎮星」を選択したキャラクターは、ロールを2つ設定でき、ミッション終了時に得た経験点は、半分ずつ両技能に入ります。獲得した経験点が割り切れない場合など、前後の冒険の経験点や副技能への経験点と合わせ、上手く調整してください。

選択例

前節で作成した6名の人物は、下記表のように意志と宿星を選択しました。

名前 意志 宿星 技能
ウォーラス Law 太白 武術 (14)
リチャード Law 辰星 剣術 (13)
ヘンリー Law 歳星 弓術 (14)
アリエス Law 熒惑 法術 (14)
オライオン Chaos 鎮星 武術 (13)
クロウ Chaos 辰星 剣術 (13)